「感謝祭(サンクスギビングデー)」をご存じでしょうか?日本では馴染みのない祝日ですが、アメリカ合衆国やカナダなどで祝われる最も重要な祝日のひとつです。
ところが、年末は忙しさで感謝の気持ちを忘れがち・・・。感謝の気持ちを意識的に実践することは、幸福感や精神的健康に効果があることが証明されています。ここでは、その研究をより詳しくご紹介し、日常生活の中で感謝の気持ちを習慣づけるための実践的な方法をご提案します。
研究によると、感謝することでより幸せになれるそうです。
複数の研究で、感謝の気持ちを表すことと、全体的によりポジティブな感情を経験することの間に関連性があることがわかっています。
2003年に行われた研究では、参加者を無作為に3つのグループに分け、1つは感謝していることを日記につけるグループ、もう1つは日々の苛立ちを記録するグループ、そして3つ目は人生の出来事について日記をつけるグループ、という方法で研究調査が行われました。毎日または毎週感謝の日記をつけるグループは、いくつもの測定評価項目で幸福感が高まり、ポジティブな感情が明らかに改善されていることが示されました。
感謝の気持ちを実践することは、うつ病や不安症などの問題に苦しんでいる人々の精神的健康にも良い変化をもたらす可能性があります。心理療法を受けようとする293人の成人を対象とした2015年の研究によると、セラピーを受けながら他者に感謝の気持ちを表す手紙を書いた人は、心理療法のみを受けた対照群よりも精神的健康が有意に良好であったと報告されています。
他の研究では、感謝の気持ちが高いほど、睡眠の質、生活満足度、さらには長寿が改善されることがわかっています。
感謝の気持ちを実践する(そしてその恩恵を受ける)方法
感謝の気持ちを持つことで得られる恩恵を最大限に得るには、感謝の気持ちを行動に移し、定期的に実践することです。以下は、それを始めるためのいくつかのアイデアです:
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感謝していることを書き出す。自分の人生に感謝できる人、出来事、物事を日記や メモに書き留めておく。毎日、あるいは毎週リマインダーを設定し、大きなことでも小さなことでも、日々の喜びを書き留める。
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感謝状を送る、メールを送る、電話をかける。大切な人に、彼らがしてくれた好意や、あなたと一緒に過ごした時間、あなたの人生における存在に感謝していることを伝えましょう。
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同僚に感謝の気持ちを伝えましょう。プロジェクトが成功した同僚を祝福したり、いつもそれ以上のことをしてくれる職場の人を評価しましょう。より良いのは、上司に彼らの素晴らしい仕事ぶりを伝えることです。
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地域の人々の奉仕に感謝しましょう。いつも注文を覚えていてくれる店員さんや、いつも手を振ってくれる警備員さんなど、彼らの働きに感謝していることを伝えましょう。
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自分が何に感謝しているかを考える。毎日少しの時間を使って、感謝の気持ちを振り返り、体験してみましょう。ガイド付きアプリを使ってみるのもよいでしょう。
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ゲストを招いて感謝の練習をしよう。テーブルに薄い色のブッチャー・ペーパーか紙製のテーブルクロスを敷き、色とりどりのペンを用意し、皆に目の前のテーブルに感謝の気持ちを書いてもらいます。そして、普段通りにテーブルをセッティングします。デザートを出す前に食器を片付ける時間になったら、書いたものをみんなに見せて、みんなでそれを分かち合いましょう。感謝は伝染するものです。一緒に感謝の気持ちを分かち合うことで、みんなの気分が盛り上がるはず!